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寒地構造チームについて > 研究内容と成果

研究内容と成果

令和3年度の寒地構造チームの業務内容
主要研究
  • 落石・岩盤崩壊対策手法に関する研究

     落石や岩盤崩壊の発生により、人命に直接的に関わるとともに、道路網が寸断されるなど地域生活に大きな影響を与えている。 落石対策として各種落石防護工が設置されているが、設計で想定していない損傷・破壊形態の発生や現地落石条件等の変化への対応が困難であるという課題が指摘されている。
     本研究では、従来型の落石防護擁壁・柵類に着目し、耐衝撃挙動や保有性能を明らかにするとともに、性能評価手法や耐衝撃設計法について検討する。

  • 超過外力に対する道路橋のレジリエンス技術に関する研究

     南海トラフの巨大地震、首都直下地震等、人口及び資産が集中する地域で大規模地震発生の切迫性が指摘され、 これらの地震や津波による道路橋の被害の防止・軽減対策は喫緊の国家的課題となっている。
     本研究では、東日本大震災における教訓を踏まえ、道路橋の耐震設計に関して、想定を超える事象に対する備えを考慮し、 機能回復力(レジリエンス)を高める対策技術について検討する。

  • 構造物固有の凍害・複合劣化のメンテナンス技術に関する研究

     既設RC床版の疲労に加えて凍害等の影響による劣化損傷が補修・補強箇所の再劣化事例も含めて顕在化 (詳細調査では、8割以上に凍害の影響)している。また、塩害やASR等の単独作用によるものとも異なる形態の劣化損傷が確認されている。 RC床版の劣化損傷については、走行安全性のみならず、第三者被害防止の観点からも適切な対応が求められている。
     本研究では、既設橋梁の長寿命化に向けて、RC床版の劣化損傷特性を踏まえた、評価手法、対策(補修・補強・舗装等)技術について検討する。

重点研究
  • 既設落石防護施設の劣化・損傷の判定手法に関する研究

     落石災害から道路交通の安全を確保するための落石対策工は、 集中点検およびロックシェッドの定期点検等により、劣化損傷データが取得され始めており、 道路のメンテナンス体制の構築とともに老朽化対策の本格実施が求められている。 落石防護施設についても法面の土工構造物として点検が開始されたが、明確な劣化・損傷の判断基準が確立されていない。
     本研究では、既設落石防護施設の構成部材を含めた構造物の劣化度調査技術や耐荷力の判定・診断手法を検討する。

  • 道路橋の耐震補修補強における性能評価手法に関する研究

     巻立て工法により補強したRC橋脚の耐荷機構を考慮した耐震性能評価手法、 並びに地震で被災したRC橋脚の残存性能及び補修補強後の耐震性能の評価手法は 確立されていないのが現状である。既設道路橋において、合理的に耐震性能を確保していくため、 耐震補修補強における性能評価手法の開発が求められている。
     本研究では、地震により被災し、損傷が生じたRC橋脚の状態評価及び、 損傷状態に応じた補修補強法と、その補修補強効果(耐震性能)について検証する。

  • メンテナンスサイクルを考慮した支承の耐久性評価に関する研究

     支承に機能障害が生じると上下部構造にも損傷を与えることがあるため、供用期間中、適切に機能を保持する必要がある。 損傷に応じて支承を補修する場合があるが、補修した支承の性能を確認すべき項目および評価する試験方法は明らかでない。 その為、補修工法を適用することで期待できる効果の検証方法を提案する必要がある。
     本研究では、ゴム支承の劣化要因とその現象解明の結果に基づいた耐久性の定量的評価手法、状態評価に基づいた最適な補修方法等について検討する。

基盤研究
  • 土質系落石防護施設の緩衝性能に関する基礎的研究

     落石防護土堤や溝等の土質系落石防護施設は、比較的規模の大きな落石条件に対応可能であり、 現場条件によって経済的となることがあり、土工指針や落石対策便覧等を参考に現地適用されているが、設計法が規定されていない。
     本研究では、落石防護土堤や溝等の適切な検討・実施のための適用条件を明確にするともに、落石衝突時の基本性能について検討する。

  • ゴム支承のゴム鋼板接着性の機能評価手法に関する研究

     ゴム支承は、主にゴムと鋼板の積層構造となっている。 その支承は、地震時でも橋梁の上部工を支えるために、ゴムと鋼板の接着力が要求性能を常に満足することが重要である。 しかし、外観目視では接着力の変化を定量的に評価することが困難であり、接着力の低下が確認できても、接着力を保持、回復する対策は既存技術にはない。 ゴム支承においては、初期の接着性能が供用中の耐震性能を左右する重要な品質管理事項であるが、現在の評価基準と要求性能との対応が不明確である。
     本研究では、ゴム支承の常時および地震時挙動の把握に基づく、接着力に求められる力学的性能の明確化を試み、 その特性に対応したゴムと鋼板の接着性の機能評価手法について検討する。

  • 積雪寒冷地の橋梁ジョイント部の損傷防止構造に係る研究

     多くの橋梁や一部の函渠構造物の上部構造間あるいは下部構造との接合部は不連続構造となっているが、 ジョイント機構やその周囲においてその構造に起因する耐久性に係わる問題が発生している。また、積雪寒冷地域である北海道においては、 橋梁ジョイント部に除雪車両のプラウとの接触による衝撃を緩和するため誘導板が設置され、誘導板間にはアスファルト舗装が施工されているが、 この舗装が破損し床版劣化の要因となる路面滞水が発生している。
     本研究では、ジョイント近傍の舗装・床版の損傷を軽減する、舗装下部の後打ちコンクリートも含めた施工方法等について検討する。

  • 積雪寒冷地の補強済床版の健全性の診断に向けた点検・調査手法に関する研究

     北海道の国道橋で鋼板接着が施されたRC床版は竣工年が昭和30〜40年代の橋梁に多く、 積雪寒冷地での長期供用によって母材コンクリートの劣化が進行した結果、広範囲の土砂化や抜け落ちが発生して床版の架け替えに至った事例もある。 鋼板接着等が施された補強済床版では、床版の上下面を直接視認することができないため、一般的な点検のみでは床版の健全性の診断が困難な場合がある。
     本研究では、積雪寒冷地の補強済床版の健全性の診断に向けて、 劣化・損傷状態の把握と発生傾向を整理するとともに、補強方法に応じた効率的な点検・調査手法を検討する。

共同研究報告および発表論文
共同研究報告
発表論文
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